CLOUD IT NEWS 2018 Winter    Better Distribution, Better Revenue

2018年2月9日

HEDNA North America Conference 2018
Security, Security……Security

Topics 1

Payment含めたデータセキュリティへの対策

グローバルな業界観点において支払は施設のブランド醸成のツールとなっている。またその支払情報含めた顧客情報の高度なセキュリティ対策が昨年のEU指針から継続して重要課題になっている。
Topics 2

支払方法はGo Local

自社エンジンでの支払は、顧客の体験の入り口として、いかに顧客に近いところで決済してあげらるかがポイント。そういったマルチなゲートウェイを提供している会社が複数社登場している。
Topics 3

AIはMachine Learningの先へ

現在話題になっているAIは実は単なるパターン認識の応用による見せかけで、本来のAIは学習を続けることにより、その精度をあげて行くことだという、真のAIがホテル向けに進んでいる。実用はせいぜい2030年か。
Topics 4

業務へのAlexaの利用

ホテルの予約現場などにおいての業務指示は誰かがコントロールして担当がシステムへ登録するという流れ。指示するなら音声で一回指示すれば、全ての関連システムが動くというデモが登場。RMS、PMS、CRSが連動。



<CLOUDIT EYE>

今回スイスで行われたダボス会議(World Economic Forum)で討議された、旅行という一連のプロセスの中での個人認証を統合化するソリューションについて報告がありました。「Traveler Digital Identity」という考え方です。パスポートやスマホのICチップの中に、個人認証情報や、旅程情報、支払方法、状況などを記述し、出入国、チェックインなどにおけるデータの共有化を図るテクノロジーです。
本プロジェクトを世界的にリードしているのはマリオットインタナショナルとアクセンチュアで、ダボスでのプレゼン(デモ)を再現してくれました。基盤技術をブロックチェーンテクノロジーで結びつけて行くというこれからのITの方向性が示されていました。
テキサス州オースティンは、この10年間で5回目となる訪問でした。毎回来るたびにホテルの件数が増えており今での建設中のホテルがいくつかありました。市を上げてのコンベンションシティとなっています。
市長の講演があったのですが、同市は他に見られない観光業のプレイヤー高度なセキュリティ基準を設けているようです。Uberのドライバーへの指紋登録などです。安全、安心は自治体と共同で取り組む必要があります。
 

Technology Trend

ホテルに関係する各種ITソリューションからのデータを集め、分析し傾向を示すことが求められていますが、正直各ベンダーは自社ビジネスにならない分野へは非協力的なところが日本では多く見受けられます。しかしグローバルでは、そういったデータ出力形式も標準化され、かつそれの仲介を行う会社ですら出現しています。ブロックチェーンという分散型DBをつなぎ合わせるという今後の方向性においては非常に重要な役割を担う会社が出てきています。

Useful Figure<ホテル業のデータ活用調査:40,000件対象>

大型チェーンは90%超がOTAコミッションを定常的に管理している。
単独ホテルは5ポイントほどチェーンからは落ちる。一方でメタサーチのコストは50%強のホテルしか意識していない。
大型チェーンの50%が専任のデータ解析チームを抱えている。

<注目の会社>


Last Minutesの販売をしてくれる会社が北米では何社か出現しています。日本でも大手OTAのチャレンジはあったものの、うまく行かなかったようです。
特徴は全てモバイルアプリやモバイルWebサイトを提供し、ユーザエクスペリエンスを大きくPRし、妙な安売りをしないというモデルであるということです。日本市場への興味はあるよう ですが、予約の取り扱いがマニュアル処理になっているので、そこの技術発展待ちかなと思います。

<次回予告>

●5月に弊社セミナーを東京で開催します。テーマなどは追ってサイト上に公開いたしますので、チェックをお願いします。
●4月にはITB Berlinレポートを企画しております。

<お問い合わせ>

クラウドイット株式会社 info*cloudit.jp、 電話:03-6416-3270
※「*」を「@」に変えてメールをお送りください。

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