CLOUD IT NEWS 2018 Summer2  Better Distribution, Better Revenue

2018年6月22日

HITEC2018 in Houston
“Customer Journey”の演出こそがホテルITの役割

Topics 1

ホテルのテーマパーク型が進む

滞在経験、旅なかの演出を客室のTVやサイネージによって演出しようというコンセプトが主流になって来ています。いかにゲストが楽しんでいただけるかというコンテンツの重要性が高まって来ていると実感しました。
Topics 2

ミレニアルがターゲット。しかしわからないIT業界

次世代の消費者層であるミレニアルは全てモバイルシフトしているという報告があちこちで見られました。しかし残念ながらホテルIT業界はそこまでで、経験価値の演出というコンテンツはみなさん頑張りましょうというトーンでした。残念。
Topics 3

ルームマネジメントもカスタマージャーニー

滞在経験価値を別の言葉でカスタマージャーニーと言います。客室の温度、電源制御もグリーンと結びつけられるコンセプトに基づくサービスと位置付けられており、重要性が高まって来ているようです。問題は既存施設への導入で、配線レスのコンセプトプロダクトが目につきました。
Topics 4

AI、ロボットはひと段落

AIは何にでも標準実装される業務のオートメーションになって来ています。それもそのはずで、10年前から投資分野として脚光を浴び様々なシステムが構築されて来たからだそうです。日本の展開とは少し異なっており、今後の動向が注目です。



<CLOUDIT EYE>

2年ほど前からホテルのウェブサイトはホテルという建造物の紹介ではなく、滞在して何が経験できるのか、特に周辺情報の充実が叫ばれて来ました。そういった観光立地の中心に自施設を位置付ける方法が主流になりつつあります。
そういうことが難しい施設はWoW Factorと言われる感動を生み出す仕掛け=装置をホテルに置くという傾向が顕著になっています。チェックインでの感動、ルームサービスでの感動などです。
ITは業務効率化に目が向いている傾向は変わりませんが、この部分へのIT投資が加速しているようです。
ヒューストンは昨年大洪水に覆われた、非常に雨の多い街です。しかし街の排水も悪く、これじゃあねという感じがしました。
一方で、昨年のMLBワールドシリーズチャンピオンであるアストロズの本拠地でもあります。全天候型のスタジアムには、車に乗ってみんな集まって来ます。
やはりテキサスということで、肉、肉、肉です。
ちょうどアストロズは12連勝中ということで、勝っても負けても大盛り上がりでした。
 

Technology Trend

Block Chainについてディストリビューション(客室販売、決済)とは異なり、ホテルソリューションとしては時期尚早という議論がありました。特にロイヤリティについては、取り引きの信頼性(ポイントの相互交換)が重要であり、そこのセキュリティが担保できなければ難しいのではということです。決済はフィンテックの応用で進むだろうとのことです。
今まさに投資対象のテクノロジーであり、どういう発想のロジックが開発資金を得て飛び出すかが見ものです。

<Open Travel Alliance2.0>

業界標準プロトコルであるOTA2.0の発表がありました。
従来のXML主体のものから、オブジェクト志向に代わり、定義された部品を使うことにより、より接続性を高めるという考え方です。
ホテル、航空、レンタカー、旅行代理店が参加して作られている標準ですので、間違いなく業界としては採用していくことになるでしょう。しかし使うためにはOTAに参加しなければならないということです。

<注目の会社>


ChatBotのサービスで注目されている会社です。
AI型のということではなく、学習をさせるために、まずは人間のサービスから始めて、精度や内容に充実度を増して行くという流れになっています。
またこういったChatBotにもGDPRの流れが入り込んでおり、「私を知らないシステムが何で知ったように回答するの?」ということでCRMをバックグラウンドで動かさなければならない事情があるようです。 日本のビースポークと非常に似ているなと思います。

見事にHITECでもEntrepreneur 20X CompetitionのNo.1になりました。注目です。

<次回予告>

●秋口に再度セミナーを予定しています。
ウェブサイトでおしらせします。

<PDFファイルはこちらから>

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