CLOUD IT NEWS 2018 Summer    Better Distribution, Better Revenue

2018年6月20日

Beyond GDPR
顧客の個人情報に対する意識の高まり

Topics 1

GDPRはITの利用場面に変化をもたらす

GDPRにより、BtoCの関係で、C側の個人情報取り扱いに対して意識を高めた。変にあなたのことを知っていますよ的なプッシュ通知型マーケティングは信頼関係がないと受け取らない、使わなくなってきている。
Topics 2

ChatBotは非AIから始まる。

AIの代表格として上がるChatBotだが、観光体験のオファーという面においては、人の対応が先行しているところがシェアを伸ばす。学習を効率よくさせるためにも必要なことのようだ。
Topics 3

消えたRate Parity

Rate Parityを取ることよりも、いかに予約者を会員化し、会員向け特別料金とするのかにホテルは目を向けている。WeChatもある種の会員戦略であり、CRMへの登録済み顧客であることも一つの会員として使える。
Topics 4

RMSは定量解析から定性的事象分析へ

RMSはホテルの収益を決めるための道具であることは変わらないが、単に集計分析だけではなくゲストエクスペリエンスをいくらで買ってもらえるかの観点に変わりつつある。ゲストエクスペリエンスへ取り組まないホテルは民泊に淘汰される。



<CLOUDIT EYE>

直接ディストリビューションの世界ではないですが、いかにミレニアム世代に滞在価値を売るのかというプレゼンテーションがありました。従来の箱型、単一サービスのホテルは淘汰され、ホステルやVacation Rentalという形が好まれるとのこと。逆にホテルのアプローチとしてはマリオットのMoxy、IHGのIndigo, Kimton Innのコンセプトに繋がるということです。
ホームページも施設紹介が姿を隠し、何を経験できるのかというメッセージを表に出すということが重要なようです。
新規施設開発やマーケティングにこの観点を入れて見るのはいかがでしょうか?
ポルトガルへは初めて来ました。
港町が大きくなったようなリスボンは坂道が多く、でも自転車利用も多く、なかなか体力づくりの街だなと思いました。
タコやエッグタルトを堪能しました。
ポルトガルというと発泡ワインというイメージですが、何とメニュー上にはGreen Wineとありました。
ポルトガルではRed, White, Rose, Greenであと黄色があれば戦隊が組めますね。
 

Technology Trend

Block Chainは色々な分野での実用化が進み、特にPaymentの分野では最終の実証実験に入っているとのことです。このテクノロジーを使うことにより、今まで便宜的に介在していた流通の「Middle Man」を減らすということで、そのコスト削減やレスポンス向上に業界の期待は高まるばかりです。しかし一方でMiddle Manも黙っておらず。様々なシステムを作り出し、市場に問おうとしています。GPRSなどで業界全体のグローバリゼーションが加速する中で、日本のホテル業界、旅行業界、それらに関係するIT業界は生き残りができるのか、日本は大変な時期に来ていると実感しました。

<モバイル>

消費者の滞在経験の重視はモバイルを中心に進んでいます。
消費者のうち 67%がモバイルで滞在経験情報を知ろうとしています。
そのうち74%がプロモーションe-mailに反応しています。また42%がアプリのプッシュ通知に反応しています。(複数回答)
HTML5かアプリかの勝負は、どうもアプリに分がありそうです。欧米では。

<注目の会社>


ChatBotのサービスで注目されている会社です。
AI型のということではなく、学習をさせるために、まずは人間のサービスから始めて、精度や内容に充実度を増して行くという流れになっています。
またこういったChatBotにもGDPRの流れが入り込んでおり、「私を知らないシステムが何で知ったように回答するの?」ということでCRMをバックグラウンドで動かさなければならない事情があるようです。

<次回予告>

●5月24日弊社セミナーにご参加いただいた方、ありがとうございました。
間を置かず、ホテルIT専門の展示会レポートをお送りします。
また、今のホテル、旅行業界のブロックチェーンの動向をまとめたレポートを別途掲載する予定です。

<PDFファイルはこちらから>

画像をクリックすると拡大します。(PDF 2ページ)