CLOUD IT NEWS 2017 Summer2 Better Distribution, Better Revenue

2017年7月5日

HITEC2017 TORONTO 45th Anniversary
ホテルIT投資の限界を意識した調達/開発を

Topics 1

ホテルAI, ロボットは高額投資エリア

本分野に関する投資意欲はいずれも北米では低いようです。チェーンホテルはロイヤリティ、CRMに投資するトレンドは変わらないようです。日本が参入できる良いチャンスではあるように感じました。
Topics 2

QualityとProductivityの管理

いつ安い労働力が使えない時が来るのか見えない中ではこれら2つのポイントを実現させることが業界全体の急務のようです。客室タブレットとモバイルを組み合わせたソリューションの追求が進んでいます。
Topics 3

Big Data以前

ホテルシステムはマルチベンダー化が進む一方、それらのデータを統合させる仕組みは遅れている。それは業界の標準化により実現するのか、それともユーザ目線でのデータ集計に動くのか?グローバルには前者で動くようです。
Topics 4

IoTは進む

IoTはどんどん進んでいるようで、自宅でのボイスコントロールをホテルでもという方向のようです。ただ、ディスカッションでCRMとIoTの連動に関する個人情報利用の倫理問題は大きな波紋を投げかけていました。



<CLOUDIT EYE>

今回のHITECは私が知っている限りでは、最も数多くの日本企業が参加していました。見学ツアーの会社はもちろんのこと、実ビジネスの打ち合わせ(インタフェース打ち合わせ)をしているベンダーも見受けられました。日本にあるホテル企業もガラパゴス化できないという背景のもとで様々なグローバルソリューションの取り組みをし始めていることの表れでした。 残念ながら出展している日本企業は多くはありませんが、日本の技術力、着目点は評価されているという実感も得られました。上記にも記載しましたが、AI分野はホテルソリューションとしてホテルが購入するという時代ではまだないようです。日本企業がこのチャンスを掴んで今のうちに取り組み、進出することもできるのではと感じました。
HITECは初めてのカナダ開催を45周年目に実施しました。 展示ブースにいて不思議だったのが、意外に中米からの来場者が多かったことです。昨年はもっと近いニューオーリンズだったにも関わらずです。 日本人も街中に多く、日本人人気が高い街なんだなぁと感じました。
機内から撮ったナイアガラの滝です。 米国ーカナダ国境にあり、トロントはここの観光拠点です。
 

Technology Trend

「PMSは死んだのか?」という非常に意味のあるセッションが最終日にひっそりと行われました。メンバーはこの業界の著名人がパネリストになりました。結論は「役目を変えてきている」ということのようです。利用されている機能は現場では15%。管理職で25%ということでは、このように言われても仕方がありません。どのように役目を変えたのかというと、餅は餅屋的に、例えばCRMを導入したければ、CRM側に今までPMSで要求された機能が含まれるということです。マルチベンダー大国故の方向性かもしれません。日本を見てみると、トータルシステムを我慢して使うという状況かもしれません。海外からすると、「勿体無い」と言われるようです。

Useful Figure

リアルな北米ホテルのオンライン比率は57%。当日予約のオンライン比率は65%
2014年から2016年での予約関係の係数の伸び
売上高:115% コミッション:140% ロイヤリティ:123% チャネル関連システム利用料:113% コミッションは現在も伸び続ける傾向にあるようです。ディスカッションでわかったのですがレップ関連費用の伸び率は報告されていませんでしたが、これ以上のようです。

<注目の会社>


様々な消費者接点のホテル以外のサービス会社のパートナーサイトに対してホテル商品をオファーするという会社です。単純なブッキングエンジンだけの提供ではなく、相手先サイト上でのダイナミックパッケージなどのマーチャンダイジングを支援します。
代表的なパートナーはエアラインやクレジットカード会社がこれに当たります。
グーグルに祖を持つこの企業グループはオンラインマーケティング分野での注目を浴びています。
日本は島国です。インバウンドを語る際にエアラインとのマーケティングは切っても切り離せません。残念ながらまだアジア圏のエアラインは参加していませんが、今後重要なコンセプトを持つサービスでもあると感じました。

<次回予告>

●9月には東京、大阪でのセミナー開催を企画しております。詳細決まり次第ウェブサイトでご案内いたします。

<お問い合わせ>

クラウドイット株式会社 info*cloudit.jp、 電話:03-6416-3270
※「*」を「@」に変えてメールをお送りください。

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