CLOUD IT NEWS 2017 Autumn Better Distribution, Better Revenue
2017年11月21日
Phocuswright Conference 2017
OTAをうまく使い、自社ブランド囲い込みを!
Topics 1
OTAの多様化は進む
消費者の多様化に伴い購入行動も変わります。海外では旅行代理店業への参入障壁が低いので、あらゆるパターンが出てきます。サイトコントローラにつながらないと言っていると商機を失うことにもなります。
Topics 2
Rate Parityの裏街道を行く。
今回驚くようなモデルを持った会社と出会いました。連泊制限をかけ価格を下げているものを2つ以上組み合わせ、格安なRate Parityを潜った料金提示をしてしまうOTAです。ホテルには違うチャネルの連泊で入るそうです!
Topics 3
ホテルでしか売れないプロダクトを決める
OTAは部屋+別の商品を売ることが精一杯で、ホテルで経験できる付加価値はホテルにしかできないというディスカッションがありました。具体的例も出てきていましたが、経験価値を売るという基本的なマーチャンダイジングの話です。
Topics 4
AIは基盤。そこに学習させるノウハウ
AIは全盛です。期待が持てることは間違いありません。しかしそこに応答パターンや思考パターンを組み込むことは大変です。大きな流れに乗ってしまった方が楽です。日本で予約センター対応は失われたしまったのですから。<CLOUDIT EYE>
Phocuswrightは北米最大のオンライントラベルのリサーチ会社です。日本でも開催されるWITの元ネタを提供してくれる会社であり、数多くの統計、ヒアリングに基づく旅行業界のみならずホテル業界の情報を売っています。日本では残念ながら活用しているのは航空、旅行とリクルート(ファンドとして)のようです。自ら調査協力してデータを提供して相対的な業界内でのポジション見極めるツールとして有効です。同社が開催する年に一度の、北米で最大の集まりに参加してきました。海外の旅行業界は常にホットで多様化も進んでいます。それがインバウンドの入り口であるということを考えると、一部OTAで安穏としていては商機を失います。
場所はフロリダ州ハリウッド。高級なコンドミニアムが
並ぶ街です。先般のハリケーンでは大きな被害を被り、
まだ修理中の建物も多く見受けられました。
MICEシティとしては少し寂しい街です。
ホテルのエントランスですが、少し破損していて工事中でした。
平均気温28度超で、すっかり夏です。泳いでいる人やマリンレジャーも多かったです。 その後ニューヨーク経由で帰ってきましたが気温5度で凍えました。
ホテルのエントランスですが、少し破損していて工事中でした。
平均気温28度超で、すっかり夏です。泳いでいる人やマリンレジャーも多かったです。 その後ニューヨーク経由で帰ってきましたが気温5度で凍えました。
Technology Trend
Googleが翻訳をアップグレードして、より自然言語に近い結果を出し、その結果を音声コミュニケーションを利用し(翻訳システム)、Google本来の検索において、旅行商品に関する検索パターンを自然言語によるChat Botで行わせるという一連の流れをプレゼンしました。すでに完成した技術です。完全にITだけをやっているIBM-Expediaの組み合わせは凌駕されたと言っても良いと思いました。 Googleがライバル視しているのはAmazonです。商品が購入されるときの人の動きが分かっているところはGoogleでも敵わないということのようです。 Amazonの旅行への進出は?が多くのプレイヤーの合言葉のようです。Useful Figure
北米のデータですが、メタサーチプレイヤーで一番のアクセスがあるのはTripadvisorでGoogleの4倍あります。しかしコンバージョン率で見ると10%弱のKAYAKやGoogleに比べ、6%を推移しているという状況です。なかなか実感では北米からのKAYAKの流入が多いように感じられないのですがBooking.comやAgodaへの流入を作り出しているからのようです。ホテル直販へはGoogleが一番強いようです。
<注目の会社>
中国からのアウトバウンド需要を支えるものとして、CtripやWeChatソリューションは日本でも聞くことができます。今回北米の主要なプレイヤーが口を揃えて出した国も中国でしたが、企業では「美団外買(Mei tuan wai mai)」というアプリによる予約サービスを中国で実施している会社です。ホテルのみならず、レストランなども生活娯楽に関わるもの全てを予約できるよう になっています。
どうしても部屋が埋まらない時、DayUseでもいいから売って売上を増やしたいというホテルに受け入れられ始めたOTAです。ホテルはアロットと料金の提供をするだけで良いという、大きな売上にはなりませんが、少しは助けてもらえるという感触のようです。
どうやら日本のホテルでも幾つか加盟しそうだとのことで、注目です。
<次回予告>
●今年の発行は今号で終わりです。一年間お世話になりありがとうございました。来年は2月にHEDNA North America Conferenceレポートを企画しております。
<お問い合わせ>
クラウドイット株式会社 info*cloudit.jp、 電話:03-6416-3270※「*」を「@」に変えてメールをお送りください。